■パフォーマンス
今年は大リーグや日本のプロ野球が非常に盛り上がっており、若いころ、野球に熱中していた私としても嬉しい限りです。
選手の活躍はもちろん、日本ハムの「ビッグボス」新庄剛志(しんじょうつよし)監督も、さまざまなパフォーマンスで観客を喜ばせていますが、同じように、大観衆の注目を浴びて輝く人を目の当たりにしたことがあります。
大学時代、東京六大学野球のOB大会が神宮球場で開催され、私は長嶋茂雄(ながしましげお)さんの担当になりました。ダッグアウトで待機している間も、観客が今か今かと待ち焦がれていることが伝わってきましたが、長嶋さんはなかなか出ません。そして、満を持して登場した瞬間、球場は大歓声に包まれました。観衆の前で、長嶋さんの姿は力強く輝いて見え、その姿に、「長嶋さんは自分が出るタイミングを見極めていたのだ。」と感じました。
人に見られる緊張感はプレッシャーとなりますが、同時に自分の持つ力を引き上げてもくれます。大観衆でなくても、家族や同僚など身近な人の目を意識することで、自分の力を高めることが私たちにもできるはずです。
コロナ禍の自粛生活で、人前に出ることが苦手になった方もいるかもしれません。しかし、人と会う緊張感が自分を磨いてくれると信じ、その機会を大切にしてほしいと思います。