■薬局の認定制度と活用について
今回は薬局の認定制度について記載していきたいと思います。
薬局には3つの認定制度があります。
(1)健康サポート薬局
(2)地域連携薬局
(3)専門医療機関連携薬局です。
それぞれ簡潔にまとめると、
(1)健康サポート薬局は、未病や予防に重点を置き、健康増進をサポートしています。
(2)地域連携薬局は、病気になった後でも、その地域で継続的に治療を支えることに重点を置いています。
(3)専門医療機関連携薬局は、主にがん治療を受けている方へ専門的な支援をすることに重点を置いています。
共通することは、多職種との報連相(ほうれんそう)(報告・連絡・相談)やカンファレンスなどを通して「連携」を密にしていることです。
なお、全国の薬局数は6.1万軒と言われていますが、6月末時点では、東京都に
(1)健康サポート薬局が239軒(5軒)
(2)地域連携薬局が541軒(4軒)
(3)専門医療機関連携薬局が11軒(0軒)です。
※()内は福生市の軒数
次に、保険薬局における制度についてです。保険薬局は、国との契約のもと、機能と行動に対して評価をし、点数(お会計)を付けることとなっています。その評価の中に「地域支援体制加算」と呼ばれるものがあり、令和4年4月から細分化され、行っている業務の量・質に応じて点数が変わるようになりました。
特に重要視されているのは、一人ひとりの患者様により適した医療をサポートできるようにするための連携の有無です。さらに、コロナ禍・災害時等の有事に備えていけるよう、医療機関や行政との連携、医薬品や検査キットの備蓄などに対応している薬局には、連携強化加算と言われるものが付きます。どれも人に対してより安全かつ専門的な医療を継続してサポートし続けるために評価されている項目となります。
人生100年時代と言われている昨今、病気にならずに一生を過ごすことは大変難しいです。病気になる前に、または病気になったとしてもより自分らしい生活をしていけるように、薬局の機能を知っていただき、有効に活用してもらえればと思います。
文責:熊田薬剤師
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