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全力投球ー福生市長 加藤育男ー

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東京都福生市

■苦難に立ち向かうために
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀(よど)みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。」
この世の無常(むじょう)を川の流れに例えたこの文章は、日本初の災害文学とも言われる「方丈記(ほうじょうき)」の冒頭です。
「方丈記」には、作者である鴨長明(かものちょうめい)が経験した竜巻や地震、火災などの様子が克明(こくめい)に記(しる)されており、若い頃に読んだ時は、「なんて救いのない本だ。」と、あまり興味も引かれずにいました。
しかし今、改めて読み返してみると、この本は無常観を描くことで、人生の挫折や災害等の苦難に直面した人を応援するものだと感じました。
時代が移り変わっても、人は自然の持つ力に翻弄(ほんろう)され、近年では、線状降水帯(せんじょうこうすいたい)などこれまでにない規模の災害も頻発(ひんぱつ)しています。
このような苦難に立ち向かうことができるよう、先人の残した記録と自身のこれまでの経験を活(い)かし、市政を預かる者として、災害への備えを万全にしなくてはならないと思っています。
今年もまた、総合防災訓練の時期となります。10月15日の訓練を機に、改めて関係団体や市民の皆様と共に、防災について考えていきたいと思います。

       

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