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薬剤師会だより

21/22

東京都福生市

■薬物乱用の現状
皆さんこんにちは。今回の薬剤師会だよりは違法薬物というテーマでお話をしたいと思います。「令和4年における組織犯罪の情勢 第2章…薬物情勢」(2023年4月警察庁調べ)によりますと、薬物事犯の検挙人員は、近年横ばいが続く中、2022年は12,142人と2021年より減少。大麻事犯は2013年以降増加が続いたが、5,342人と過去最多の2021年を若干下回ったとのことです。また検挙数を年齢別で分けると、30歳未満が最多で半分以上を占めており、違法薬物の低年齢化が問題となっています。
インターネットで調べると「大麻は天然だから安心」という言葉や「依存性はない」などなど。2000年以降インターネットは急速に普及し、情報化社会に変わりました。今回は、大麻がいかに危ない薬物なのかについて書いていきたいと思います。「天然だから安心」、果たしてそうでしょうか?ふぐ毒・貝毒・トリカブト・ニコチン…etc。これらはすべて天然のものですが、極めて毒性が高く危険です。天然だから安心というのは間違った理解だと言えます。
次に依存性について、大麻の主成分であるTHC(テトラヒドロカンナビノール)は、摂取(せっしゅ)することで高揚感・多幸感が得られるほか、幻覚や幻聴を来(きた)すようになります。使用による脳の萎縮(いしゅく)も知られており、これらは脳の成熟が未発達な未成年において影響が大きく、後の依存の形成や再犯に関連すると言われています。
法律で禁止されている以上、何か理由があるのは明らかです。しかし、未成年に対して十分に啓発ができているかと言われれば、まだまだ不十分であると感じています。私も薬剤師の端(はし)くれとして、正しい薬物の知識を広めていきたいと考えております。
また、未成年が薬物乱用に走ってしまう原因の一つとして、喪失感や自己肯定感の欠如があります。日常のコミュニケーションを大切にすることで自己重要感は高まります。合言葉は「おはよう」、「おやすみなさい」。すべてはそこから始まると思います。

文責:大戸薬剤師

       

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