文字サイズ

医師会だより

22/23

東京都福生市

■子宮頸(けい)がんワクチンは安全で有効です
子宮頸がん予防のためのHPVワクチンを、積極的勧奨の差し控えにより定期接種を受けられなかった女性を対象に実施されているキャッチアップ接種は、令和7年3月31日まで実施しています。キャッチアップ接種対象者は平成9年(1997年)4月2日~平成20年(2008年)4月1日に生まれた女性ですが、今からでも令和7年2月28日までに接種を開始すれば規定回数3回のうち、2回の接種が可能です。1回の接種でもある程度の効果は見込めますので接種をお勧めします。
キャッチアップ接種の方に比べると定期接種の方々の接種率はまだまだ低いままです。
平成25年(2013年)に定期接種となった本ワクチンは副反応等の情報がメディアにより流され、その後、積極的勧奨が差し控えられましたが、平成30年(2018年)に副反応とされた24の症状について疫学(えきがく)的に検討した結果、接種、非接種群に差はなかったことが報告されています。ただ、月経血の異常は接種群に多かったようです。
効果についてはスウェーデンのカロリンスカ研究所が平成18年(2006年)~平成29年(2017年)にかけて10歳~30歳だった女性を調べ、ワクチンを一度でも受けた527,871人と受けなかった1,145,112人を比較検討し、前者で19人、後者で538人が子宮頸がんを発症したとの報告がありました。特に17歳前での接種は子宮頸がん発症のリスクを88%減じたとのことです。この報告を受け、令和3年(2021)年11月26日に積極的勧奨が再開されています。

文責:島井医師

※キャッチアップ接種の実施期間については、現在国において条件付きで延長が検討されています。

       

福生市より市民のみなさまへ大切な情報をいち早くお届けします。 広報プラス ー広報ふっさー

MENU