■日本盲導犬協会から福生市内在住者へ 初めて貸与された盲導犬エルマー
障害者週間は、国民の間に広く障害者福祉についての関心と理解を深めるために設定されました。この1週間は、障害者に対する理解と認識を深め、障害のある人も、ない人も、共に暮らせる社会の実現に向かって一人ひとりが考える週間です。今回は、病気で目が不自由となり盲導犬と共に生活する関さんを取材しました。
◇関章芳(せきあきよし)さん
難病指定されている目の病気、網膜色素変性症(もうまくしきそへんせいしょう)により約15年前から視力が低下し、現在は明るさが分かる程度。白杖(はくじょう)を使って生活してきたが、3年ほど前に公益財団法人日本盲導犬協会へ登録。令和6年12月から盲導犬ユーザーとして正式にデビューした。
◇エルマーくん
ラブラドール・レトリバーの3歳オス。生後2か月ほどでパピーウォーカー(将来盲導犬となる子犬を家庭で飼育するボランティア)に預けられ人間社会での経験を積み、同協会神奈川訓練センターで盲導犬としての訓練を受けた。
◇お仕事モード
・椅子の場所を伝える
・道路の左側をまっすぐ歩く
・交差点や横断歩道では一時停止して安全を確認
◇くつろぎモード
・関さんが椅子に座ったらくつろぎモード
・市長に撫でてもらい尻尾を振って喜ぶエルマー
※詳細は本紙をご覧ください。
◆インタビュー 関章芳さん
◇補助犬の理解が深まれば
白杖を使っていた時はすべての情報を自分で探していたので移動が大変でした。今は私がスマホのアプリの音声を頼りに大まかな方向を指示して、エルマーに交差点や横断歩道、障害物などを教えてもらいながら共同作業で移動しています。エルマーが来てからは歩くスピードも早くなり、仕事帰りに駅ビルで買い物するなど行動範囲が広がって本当に助かっています。
とはいえ、盲導犬にも分からないことがあります。例えば、エスカレーターの上り下りは分からないので、私が手すりを触って判断します。また、道に迷うこともあります。盲導犬は完璧に案内してくれるわけではないので、困っている方がいたらぜひ声をかけてください。私たちにとって、その一言がとても大きな手助けとなります。
最近では少なくなりましたが、店内に補助犬(盲導犬・介助犬・聴導犬)が入ることに抵抗がある店もあるようです。「犬がいてもいいですよ」というような理解が広まって、誰もが共生しやすい社会になればいいなと思っています。
■障害者週間をきっかけに理解を深めよう
福生市の状況:障害者手帳所持者数2,820人(令和7年4月現在)
◆理解促進
◇身体障害者補助犬同伴者への理解促進について
公共施設をはじめ、飲食店、病院、宿泊施設など、いろいろな場所で補助犬(盲導犬、介助犬、聴導犬)を受け入れることが、「身体障害者補助犬法」で義務付けられています。身体障害者補助犬を同伴している方の社会参加促進のため、ご理解をお願いします。なお、補助犬かどうかの確認が必要な場合、事業者は使用者に認定証等の提示を求めることができます。
問合せ:障害福祉課障害福祉係
【電話】551・1742
◇点字ブロックの上に自転車などを止めないで!
点字ブロックとは、視覚障害者を安全に誘導するために地面や床面に敷設されているプレートのことです。点字ブロックの上に、自転車などの物が置かれていると、視覚障害者がぶつかったり、杖を折ったりする危険がありますので、ご配慮をお願いします。
問合せ:道路下水道課管理・交通安全対策係
【電話】551・1969
◆障害者週間イベント
◇作品展示・授産品販売
障害者施設利用者の作品展示・授産品の販売を行います。
その他:詳細は【HP】をご覧ください。
◇講演会(12月3日(水))
「障害ってなんだろう~障害当事者から学ぶ、新たな障害の視点とは~」と題し、障害への理解と共生をテーマにした講演会を開催します。
その他:詳細は広報ふっさ11月1日号をご覧ください。
◆災害対策
◇福祉避難所
災害時に避難所での集団生活が困難な場合がある強度行動障害者など特に配慮を必要とする障害者が、安心して避難できる福祉避難所を8か所確保しています。なお、利用対象者には市から直接周知しています。
その他:詳細は【HP】をご覧ください。
◇障害者のための災害時避難行動マニュアル
障害者の方が災害時に自ら適切な避難行動をとれるよう作成しました。
配布場所:市内公共施設または【HP】からダウンロード
◇災害時の避難誘導「障害者を支援する時のポイント」
障害種別ごとにどのように支援すればよいかを簡潔にまとめています。
配布場所:市内公共施設または【HP】からダウンロード
◇ヘルプバンダナ・ヘルプカード
内部障害、難病患者、知的・精神障害等、援助や配慮を必要としていることが外見では分からない人々が、周りに配慮が必要なことを知らせることで支援を受けやすくなるよう作成しました。
配布場所:市役所1階11番障害福祉課障害福祉係、相談支援係
◆相談窓口
◇基幹相談支援センター
地域の相談支援の拠点として総合的な相談業務を実施。
場所:市役所1階11番 障害福祉課障害福祉係、相談支援係
問合せ:
・手帳・手当・医療費助成等…障害福祉課障害福祉係【電話】551・1742
・相談支援・サービス給付等…障害福祉課相談支援係【電話】551・1691
◇心身障害児の就学相談
就学に関する相談業務を実施。
場所:子ども応援館
問合せ:教育委員会教育相談室
【電話】551・7700
◇障害者自立生活支援センターすてっぷ
障害者の生活等に係る相談支援および就労支援を実施。
場所:福祉センター
問合せ:福生市障害者自立生活支援センターすてっぷ
【電話】539・3217【FAX】553・7532

