■時代とともに変化した建物
市制施行から55年が経ち、福生市のまちなみは大きく変化しました。その中で市民サービスの充実と向上を目指し、公共施設もさまざまな変化を遂げていきました。
今回は、市制施行以降に建て替わった市役所庁舎、リニューアルした中央図書館・郷土資料室について紹介します。
◇市役所庁舎の建て替え
旧市役所庁舎は、昭和39年1月に完成して以来、現在の庁舎に建て替わるまで約43年間福生市(完成当時は福生町)の市(町)政・市民生活を支えてきました。
環境の変化に伴い耐震の問題や市民サービスの機能充実、効率的・経済的な庁舎が求められてきました。そこで平成12年に職員による検討委員会が設置され、平成16年には市民参加型の検討委員会が設置されました。そして平成18年から新庁舎建設が始まり、平成20年4月に新庁舎完成式典が開催されました。
また、現在の庁舎は世界的建築家山本理顕(やまもとりけん)氏の設計によるもので、山本氏は令和6年に建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞を受賞されています。
◇中央図書館・郷土資料室リニューアル
昭和47年7月、当時文化施設であった福祉会館(現さくら会館)に図書室が開設されました。その後、昭和55年4月に、より規模が大きい図書館として、中央図書館が開館しました。併設している郷土資料室では企画展示を行うなど、市民が郷土の理解を深める場となっています。
そして、空調設備等の改良工事の休館を経て、令和6年1月にリニューアルオープンしました。中央図書館には新たなシンボルとして円形書架等が設置され、絵本や読書を楽しむためのスペースは広く改修されました。郷土資料室は展示スペースが明るく見えるよう白を基調としたデザインに変更し、福生市域の航空写真を床面展示として設置しました。
また、同年9月からはネーミングライツによりS and Dたまぐー福生中央図書館の愛称で親しまれています。
◆福生の歴史 特別編
◇コーヒーハウス・シャノアール1号店 福生に誕生
「コーヒーハウス・シャノアール」をご存じですか?最盛期には全国に75店舗を展開したシャノアールの1号店は福生駅西口に誕生し、現在の第一小学校前の通りで営業していました。
珈琲(コーヒー)文化を広め、地域に親しまれるお店として、駅周辺の商店街の発展を支えていました。
◇都内でも珍しい第4種踏切が現存
第4種踏切とは、踏切警標だけの踏切で、列車の接近を知らせる警報機や遮断機等の装置が無い踏切のことです。五日市街道を横切り、横田基地へとつながっている貨物用の線路の一部に第4種踏切が残っています。
都内市町村部で第4種踏切が現存しているのは福生市、青梅市、奥多摩町の3市町4か所のみとなっています。

