■生春巻きは糖尿病食に適している
生春巻きをご存じでしょうか。野菜やエビが透明な皮に包まれたベトナム料理です。チリソースなどをつけて食べます。スーパーでも買うことができます。この生春巻きは皮が重要で、それがライスペーパーです。50枚入り600円ほどと安価です。
ライスペーパーは米、タピオカ、塩で作られています。タピオカは聞きなれない方が多いと思いますが、キャッサバという中南米原産の芋から抽出したデンプンです。
生春巻きは、もともとベトナム戦争時に火を使うと敵に見つかってしまうので、雨水があれば食べられる食品として開発されたようです。水に浸して柔らかくなったライスペーパーに食材を巻いて食べますが、具の食材は自由に決めることができ、エビや刺身、ハム、野菜はレタス、カイワレ大根、カット野菜など何でも大丈夫です。フライパン等に水を入れて、そこにライスペーパーを1枚入れ、数秒のうちに皿に移せば、後は具材を乗せて巻くだけです。
糖尿病患者さんにとっては、糖質、タンパク質、脂質のバランスが良く、野菜は食物繊維が豊富な食品で最適です。
・低カロリー(ライスペーパー6枚半とご飯150gが同等の栄養量)でダイエットに向いている。満腹感も出やすい。血糖上昇も抑えられる。
・調理が簡単
・食物繊維が比較的多く含まれ、ビタミンB群やミネラルなどを含有し栄養面で優れている。
・便通を改善し大腸がんの予防になる可能性がある。
・軽量で保存期間が長く(未開封で2年程度)、短時間で調理ができ非常用食品に適している。災害備蓄用品に向いている。
・安価
生春巻きは、食物繊維を多く含み、血糖値を安定させ、血圧を下げ、コレステロールを下げる可能性がある糖尿病を始めとする生活習慣病予防の味方です。
文責:高村医師