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医師会だより

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東京都福生市

■アレルギー性結膜炎の治療法について
アレルギー性結膜炎は1年中症状が現われる通年性アレルギー(引き起こす原因の代表はハウスダストやダニなど)とスギ花粉症に代表される、一定の季節のみに症状が現れる季節性アレルギーに分けられます。
原因に関わらずアレルギー性結膜炎と診断されたら、まず抗アレルギー点眼液を使います。症状が強いときだけでなく1日2~4回、決められた回数を点眼し、しっかりアレルギー症状を抑制することが基本となります。効果が不十分な場合や重症化した場合はステロイド点眼液を使います。
ステロイド点眼液はかゆみや充血に対し即効性があるため、最初からステロイド点眼液を希望される方がいますが、あくまで第2段階で使います。ステロイド点眼液はよく効くのですが、眼圧上昇・依存性などの副作用があり慎重に使う事が重要です。
新しい治療薬にアレジオン眼瞼(がんけん)クリームがあります。1日1回、上下のまぶたに塗ります。薬の有効成分がまぶたの皮膚(ひふ)から浸透(しんとう)し、結膜で持続的に作用します。自分で点眼できない子どもや介助の必要な方、日中仕事などで点眼できない方、コンタクトレンズを装用している方などには使いやすい薬です。副作用は、まれに、まぶたのかゆみや赤みなどがあります。
このように、アレルギー性結膜炎の治療薬は、使用する年齢や状況で治療法を選ぶことができます。また、アレルギー性結膜炎は、症状が軽いうちに早期治療すれば抗アレルギー点眼液やアレジオン眼瞼クリームだけで効果が得られる場合がありステロイド点眼液を使う必要性が低下します。また、アレルギー性鼻炎を合併する場合は内服や点鼻薬での治療も大切となります。かゆみや充血の症状があれば、早めに眼科を受診することをおすすめします。

文責:波多野晶子(はたのあきこ)医師

       

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