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医師会だより

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東京都福生市

■高齢者の転倒骨折予防
高齢の方が転倒すると、骨脆弱(こつぜいじゃく)性のため軽微な外力(がいりょく)で骨折してしまうことは珍しくありません。一度骨折すると、歩行困難となり、車いすの生活や寝たきりの状態になることもあり、普段から予防することが大切です。

◇高齢者に多い骨折
(1)大腿骨近位部(だいたいこつきんいぶ)骨折
転倒し、股関節周囲を打撲することにより発生します。骨粗鬆症(こつそしょうしょう)が高度な場合、ほんの軽微な外力でも起こします。
(2)脊椎(せきつい)圧迫骨折
尻もちをつくことにより発生しますが、「いつの間にか骨折」と言って外傷がなくても起こすことがあります。
(3)橈骨遠位端(とうこつえんいたん)骨折
転倒し、手をついたときに起こす手関節の骨折です。
(4)上腕骨近位端(じょうわんこつきんいたん)骨折
上腕骨の肩に近いところの骨折で、転倒して肘(ひじ)や手をついたときに起こす骨折です。

◇転倒・骨折予防
(1)環境整備
自宅内で、床のコード類、僅(わず)かな段差や敷居の縁で転倒します。生活空間の整理整頓が大切です。可能であれば、手すりを付けたりバリアフリー化しましょう。
(2)運動、日光浴
運動は、骨を刺激して骨密度の増加、筋力の維持・増加が期待でき、転倒予防に有効です。適度な日光浴は、ビタミンDを活性化して、カルシウムの吸収を促進します。
(3)食事
カルシウム、たんぱく質を充分に含んだ栄養バランスの良い食事をとりましょう。骨密度の低下を防ぎます。
(4)骨粗鬆症の治療
骨粗鬆症の検診を受け、ご自身の骨密度を知りましょう。現在さまざまな治療薬があります。かかりつけの医師に相談して、適切な治療をしましょう。
骨折を防ぎ、健康寿命を延ばしましょう。

文責:安部医師

       

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